第3回 子育ての科学(哲学)開催報告

哲学と子育て イベントレポート

日時:2014年3月29日(土) 10:15-12:15
会場:湯島地域活動センター

今回は、梶谷真司氏を講師としてお迎えし、「まなび」をめぐる哲学対話を行いました。

参加者は大人15名、子ども4名(3名乳幼児)でした。“哲学対話”と聞くと、難しく聞こえるかもしれませんが、今回は最年少で5歳の子も加わって、和やかな雰囲気の中でスタートしました。

まずは、「良い親とはどういう親か?」をテーマに少人数での質疑応答を行い、対話のための準備をしました。これは自分で考え、それを伝えるための練習だそうです。続いて、全員で「まなび」という切り口から思い浮かぶ質問内容を出し合い、それらを整理してから、話し合うテーマを決定しました。(写真参照)今回のテーマは「どうすれば、生き生きと育っていけるのか?」となり、各自の意見を出し合ってから、自由に発言をしていきました。最初は、「どのようにすれば~」という意見が目立ちましたが、途中から「そもそも、生き生きとはどういうことか?」という内容に変化していきました。“生き生き”という言葉ひとつとっても、人によって捉え方の違いがこんなにもあるのだということを知りました。

イベント後には、「結論を求めない議論だからこそ、多様な意見が出て、なおかつ参加者全員で共通意識も生まれた」、「なんとなく“こういうことだよね”と決めつけていていては、知ることが出来ないことがあったと感じた」、「易しいキーワードから、色々な考え、思い、世界観を見ることができた」などの感想をいただきました。「まなびと子育て」という入口だったはずなのに、議論が終わってみるととても大きな規模の話になっていたことが印象的でした。今回のイベントを通じて、自らの考えを言葉にすることの大切さを強く感じたので、今後は対話をする機会をもっと増やしていきたいと思います。参加してくださった皆様、梶谷先生ありがとうございました。

講師プロフィール
梶谷 真司(かじたに しんじ)
東京大学大学院総合文化研究科准教授。専門は哲学、比較文化、医学史。
哲学では身体と感情をテーマにしつつ、東洋の医学書・育児書・養生書を読み解き、人間のあり方の歴史的・文化的特徴について考察している。最近では、「哲学対話」のプロジェクトを推進している。