第4回 子育ての科学(食と子育て)開催報告

日時:2014年4月12日(土) 10:30-12:15
会場:湯島地域活動センター

今回は、三坂巧氏を講師としてお迎えし、「なぜ、食の好き嫌いがあるのか?」をテーマにお話をしていただきました。

参加者は大人15名、子ども7名でした。今回は、乳幼児連れの方が多かったため、畳に座って話を聞くというスタイルにしました。

まずは、「”おいしさ”とは何だろう?」ということを体験しながら考えていきました。人間は、舌の上にまばらに存在している味覚受容体が、味物質を感じて脳に伝達し、そこで味を判断するという仕組みになっています。そして、味を感じるのは口の中だけでなく、視覚、嗅覚、環境などによっても変化します。実際に、大人の方にはミラクルフルーツを食してもらい、その前後にレモン果汁たっぷりのプレーンヨーグルトを試食してもらいました。すると、強い酸味を予想していたにもかかわらず、とても甘くなっていたため、何ともいえない違和感を覚える人が多かったです。 
 続いて、食べ物の好き嫌いが生じる理由を、「生物として本能的に嫌いな味であること」「本人の食経験」「親の食経験」というトピックスで解説していただきました。食の嗜好性に関する研究はまだ歴史が浅く、マウスの場合までしか進んでいない研究も多いそうですが、今後100年でも新常識が誕生するような面白い研究分野だということを知りました。

イベント後には、「栄養学や母乳、離乳食の指導で言われることと結果は同じでも、根拠がはっきりしたことにより、知識が深まった気がします」、「沢山質問出来たので、これまでの通説・俗説の裏付けが理解できたのでとても良かったです」などの感想をいただきました。今回は、日常生活に深く関係のあるテーマであったため、今後も応用することが出来る学びが沢山ありました。参加してくださった皆様、三坂先生ありがとうございました。

講師プロフィール
三坂 巧(みさか たくみ)
東京大学大学院農学生命科学研究科准教授。専門は食品機能学。食品が生体に対してどのような影響を与えるかという視点から、味受容メカニズムの解明や、味覚に影響を与える食品成分の探索に焦点を当てた研究をおこなっている。